自然素材でも火はつく!
ブッシュクラフトの火起こし術
キャンプやブッシュクラフトの醍醐味といえば、やっぱり”火起こし”
初心者でも扱いやすく雨の日でも火がつきやすい”自然素材”や”自作着火材”を5つ厳選して紹介します。
着火材とは?火口(ひぐち)の基礎知識

着火材、または火口(ひぐち)とは、最初に火花や熱を受けて燃え上がる火種のこと。
薪や枝に火を移すための”つなぎ役”として重要な役割を果たします。
良い着火材の条件は次の3つ:
- よく乾燥している
- 繊維質で空気を含みやすい
- 長く燃える or 一気に燃え上がる
ブッシュクラフトで使える着火材おすすめ5選
1. ファットウッド(松脂を含む天然木)

針葉樹の根元や倒木部分にできる、松脂(まつやに)をたっぷり含んだ木片。
非常に高火力で、しかも水に強い。
ナイフで削ると油を含んだ木屑がフェザースティックのようになり、火花でも簡単に着火可能。
- ◎ 着火しやすさ:★★★★★
- ◎ 雨天対応:★★★★★
- △ 自作難易度:高(採取または購入)
雨の日のキャンプでも火を起こしたい方は、
こちらの記事も参考にしてみてください。
2. ワセリン綿(コットン+ワセリン)

最も手軽な自作着火材。
コットンにワセリンを染み込ませるだけで、長時間燃える火種に早変わり。
湿気にもある程度強く、ソロキャンプの携帯用に最適。
- ○ 着火しやすさ:★★★★☆
- ○ 雨天対応:★★★★☆
- ◎ 自作難易度:低(家庭でも簡単)
3. チャークロス(炭化した布)

綿100%の布を缶などに入れて熱処理することで作る伝統的な火種。
ファイヤースターターとの相性が良く、少ない火花でも火がつくのが魅力。
- ◎ 着火しやすさ:★★★★★
- △ 雨天対応:★★☆☆☆(湿気厳禁)
- ○ 自作難易度:中(炭化のコツが必要)
4. 麻縄・ジュートロープ(加工推奨)
ジュートや麻素材のロープをほぐして使うだけでも火が付きやすいが、松脂やワックスを染み込ませればさらに強力な着火材に。
長時間燃えて、火起こし後の持続力も抜群。
- ○ 着火しやすさ:★★★☆☆
- ◎ 雨天対応:★★★★★(加工済み)
- ○ 自作難易度:中
5. 白樺の樹皮・乾燥草・紙くずなど
自然の中で手に入りやすいものとして白樺の樹皮や枯れ葉、乾いた紙も火種に活用可能。
特に白樺は天然の油分を含み、火付きがとても良い。
- △ 着火しやすさ:★★★☆☆
- △ 雨天対応:★★☆☆☆(乾燥必須)
- ◎ 自作難易度:低(拾うだけ)
着火材の比較まとめ表
着火材 | 火付きやすさ | 雨への強さ | 自作のしやすさ |
---|---|---|---|
ファットウッド | ◎ | ◎ | △ (拾うか購入) |
ワセリン綿 | ○ | ○ | ◎ |
チャークロス | ◎ | △ | ○ |
麻縄(松脂・ワックス加工) | ○ | ◎ | ○ |
白樺樹皮・枯草など | △ | △ | ◎ |
ワセリン綿の簡単な作り方
材料:
- コットンパッド or 脱脂綿
- ワセリン(ドラッグストアで入手可)
手順:
- コットンにワセリンをまんべんなく塗る
- 小分けにしてジップロックなどで保存
- 使うときは少しほぐして空気を含ませると火付きUP
持ち運びも簡単で、いざというときの安心感が違います。
チャークロスの作り方(炭化布の自作手順)
必要なもの:
- 綿100%の布(Tシャツの切れ端など)
- 金属製の缶(フタがしっかり閉まるもの)
- 焚き火 or コンロ
作り方手順:
- 缶に布を折りたたんで入れ、フタをする(空気穴を1つあけておく)
- 火にかけて数分加熱。
煙が出てこなくなったら火からおろす - 冷めるまで放置。
中を開けると黒く炭化したチャークロスが完成!
ファイヤースターターと組み合わせれば、驚くほど簡単に火がつきます。
火を起こす力は、自然を楽しむ力になる
自然素材や自作の着火材を使って火がついた瞬間、それはただの便利ではなく、”技術”としてあなたのキャンプに積み重なっていきます。
少しずつでOK。まずはワセリン綿や白樺の樹皮から試してみてください。
あなたの焚き火スキル、次のレベルへ!